犬の絵/犬以外の絵/雑貨/音楽


by akuchixxx
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容疑者Xの献身

一番、直木賞をとってもらいたかった作家さんなので、
受賞の際はうれしかったです。

すごく男くさい人(いい意味で)なんだろうなあ。
と、その作風から推察しています。

今回の小説は、「男の友情」の話です。

常々思っているのですが、
男たちの交友関係というのは、
自分のそれとは違うような気がしてなりません。

それが、男女差なのか、個人差なのか、
よくわからないですが。

よく、宮本輝さんの小説なんかだと、
仕事から女のこと、人生、社会の行く末にいたるまで、
男同士で、語りあうシーンが出てきますが、

あんなに世の中の男たちって、語りあってるのか?

一方的に酒の席でしゃべるというのはよく見ますが・・。

私には、男たちは、互いの胸の内を、
あまり言葉で積極的に
コミュニケートしないように見える。

かと言って、わかりあっていないわけではなく、

ときどき、
男にしかわからない哀しさを
何も言わなくても、共有しあっているような
気がします。
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by akuchixxx | 2006-05-27 21:05 | 本(東野圭吾)

東京奇譚集

学生時代はめちゃめちゃ気が合って、
毎日のようにつるんで、朝まで飲んで、

でも何かのきっかけが、あったのかなかったのか、
いつとはわからないけれど、
昔ほど、相手の言葉が自分の心に響かなくなってしまって、

それは自分が変わったからなのか、
相手が変わったからなのか、

ただ単に、社会人になって、
お互いの状況が変わってしまったからなのか、

わからないけれど、
だんだん、だんだん、
連絡もとらなくなってきて、

今でも、たまにメールはするけれど、
昔のように親密じゃない、

そんな友人とひさしぶりに再会してみたら、

思いのほか、
自然にうちとけて、すうっと言葉が出てきて、
相手の言葉も同じように、すうっと入ってきて、

あ、なんか、わかる。

あ、やっぱり、いいな。

と、思った。

みたいな感じでした。

村上春樹氏の短編集。
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by akuchixxx | 2006-05-26 20:05 | 本(村上春樹)

夜の寝覚め

小池真理子さんの短編集を、
友人にすすめられて読んでみました。

6つの短編どれもが、
目にも口にも美しい料理のごとしです。
微妙な味つけの。
濃くもなく、うすくもなく、しつこくもなく、
あっさりというには、やや毒のある。

高校生くらいのときは、
30を過ぎたらおばさんだと思っていました。
そして、子どもを産み育てる頃になれば、
もう恋なんてしなくなるのだろうと。

30をとうに超えた今では、
40代の自分でも、
きっと、まだいくつか、恋ができるような気がしています。

そして、この本を読んで、思いました。
たぶん、50代なら50代の、
60代なら60代なりの、
焦がれ方をしているのだろうな、
と。

でもその頃の自分は
いったい何を抱えているのだろう、
どんな場所で、どんなことを感じているのだろう。

人生における、ささやかな出会いは、
ときに、思いもよらぬ出来事で、その方向を変え、
思いもよらない場所へ、人を連れていってしまいます。

そこがたとえ望んでいた場所でなくても、
人はただ、受け入れて、生きていく。

50代の、60代の自分は、
自分の人生を受け入れて、生きているでしょうか。

受け入れられていたら、いいな。
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by akuchixxx | 2006-05-17 20:05 | 本(小池真理子)

本の話 絵の話

山本容子さんが好きです。
作品はもちろん、日本のアーティストの中で
生き方もふくめて、ものすごく魅かれる人のひとりです。

この本は、
「本の話」「人の話」「絵の話」とわかれていて、
それぞれ興味深いのですが、
「本」と「絵」についての2章を読むと、
山本容子さんの創作における視点を知ることができます。

ほかにも著作はいろいろありますが、
手ごろな値段で絵が見られるので、
それだけで買う価値ありですが、
今回は頭ん中にまで近づけるのです。
読んでいて、静かに興奮しました。
やはり、すごい才能というのは、
意図しているんですね。
なんとなく、なんてなく、
感覚とかセンスというものは、
方向性があってはじめて発揮されるんだと、
あらためて思いました。
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by akuchixxx | 2006-05-14 21:05 | 本(山本容子)

玉蘭

今年に入ってから、桐野夏生さんの小説を
かたっぱしから読んでいます。

なにもかも嫌になる。

というとき、人は往々にして、
自分と自分のしてきたアクションが嫌になってるわけですが、

そんなとき、リセットするべく、
会社をやめてみたり、留学してみたり、
違う男(または女)とつきあってみたりするわけです。

この本でそんな主人公有子の行動は、
冒頭であっさり
「新しい世界が始まるなんて幻想だ」
と、否定されます。
今までの自分をひきずってどこへ行っても、
そこは世界の果てでしかない、と。

その通り。スミマセン・・と思わず、下を向きそうになる私です。
このブログのタイトルも、
「世界の果てからこんにちは」か、なんかに変えた方がいいかも・・。

それはさておき、
世界の果てに来てしまったら、どうすればよいのか?

この本はそんな世界の果てにいる、
登場人物たちが、喪失していく物語です。
というより、桐野夏生の作品は、ほとんどがそうです。
だから読むと、いつもとても辛くなります。
小説の中の喪失感がリアルで。
あまりにも、人生そのもので・・・。
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by akuchixxx | 2006-05-10 13:05 | 本(桐野夏生)