犬の絵/犬以外の絵/雑貨/音楽


by akuchixxx
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ナラタージュ

仕事で行った、とある女子大の図書館に、
人気貸し出しランキング表がはってありました。

島本理生さんのこの本が、
かなりの上位に入っていました。

あとは吉本ばななさん、江國香織さんといった、
いかにも女子大生が読みそうな本です。

なので、なんとなく、この本もそういう位置づけをしていました。
(悪い意味ではありません。
 私も好きでした、大学生の頃。
 吉本ばななさんに江國香織さん。山田詠美さん・・・)

だから、本来なら読んでいなかったと思います。
10年前ならまだしも、
今になって、わざわざ読む本でもないだろうと。

でもなぜか読んでしまった。

そして、たぶん、
10年前に読むより、
今、私にとって、心にささる本でした。

10年前だったら、「こういうことってあるんだね」
と、ただの一遍の美しくも悲しい物語として、
通りすぎていたような気がする。

実際、通りすぎるしかない物語ではあります。

読み終わったとき、つらかった。

とてもつらくなりました。

主人公がラストシーンで得た、
途方もない幸福感に似た衝動に私も揺さぶられて、
でもそんな苦しさと痛みにはとても耐えられそうになく・・・。
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# by akuchixxx | 2006-07-25 22:07 | 本(島本理生)

OUT

読んじゃった・・・。
というのが、感想第一声です。

最近、チョコレートやのど飴のように、
文庫本を手放せないのですが、

次に何を読もうかなと思っていたとき、
同僚の女性と、少々早いですが、
来年の目標は? という話をしました。

彼女は、少し考えて、
「今年作ったものを外へ広げていきたいから、
自分もどんどん外へ出て行く年にしたい」
と、言いました。

なるほどな、と思いました。

お互い、小さい子どもをかかえて、日々の時間をやりくりしている中、
彼女の仕事ぶりはいつも感心させられています。

外へ。→ OUT。

そんなわけで、ふとこのタイトルを思い出し、
手に取ったのでした。

冒頭、主人公の雅子が、
勤務している深夜の弁当工場の匂いをかぐと、
「帰りたい」
という言葉が思い浮かぶ、というくだりがあります。

ここを読んだとき、まさに、自分の話じゃないか! と。
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# by akuchixxx | 2006-07-04 09:07 | 本(桐野夏生)

格闘する者に○

直木賞に一番近い作家、だそうですが、
たしかに。

この方の小説は、
といっても、まだ2冊しか読んでいませんが、
なんというか、
重くもなく、かといって軽くもなく、
衝撃、とか僥倖、とか感動、とか超大作! とかではなく、

でも、何かちょっと、
おもしろい事が書いてある。

「あれ。
・・・今なんか言った」

みたいな感じ。


私は、この方のエッセイが好きで、
「しをんのしおり」は
去年の私の「ウェブコンテンツナンバーワン」です。
(→Boiled Eggs Online「しをんのしおり」)

笑いたいときによく効きます。

「格闘する者に○」

この小説は、
出版社への就職活動が題材としてでてきます。
本質はそこにはないのですが、
単純な感想としては、

日本てやっぱり階級社会。

てとこでしょうか。
楽しく読めました。
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# by akuchixxx | 2006-06-23 21:06 | 本(三浦しをん)

ミスキャスト

林真理子さんの小説って、本当にうまいなあと思う。

キャラクターといい構成といい、伏線の張りめぐらし方、
ストーリーの展開、すべて破綻がなく、
最後まで、ひとりの観客として、思いきり楽しめる。

「そうそう、こういうヤツいるよ・・・」
「やっぱ、こうなるよね」
「わかるわ、それって・・」

と、
現実より現実的な小説に、
深く、同意。
激しく、同意。

もし、あえて難癖をつけるとしたら、
リアルすぎること。

むしろ、エッセイのほうが
私には遠い世界のようで、心地よく、夢が見られる。

「ミスキャスト」

不倫の末に結婚したふたりが、次に歩む運命は?
・・・。

予想通り、いえ、予想外、
でも納得の、なるほど・ザ・リアルワールド。

自分の人生のミスキャストには
なりたくないものです。
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# by akuchixxx | 2006-06-20 19:06 | 本(林真理子)

クライマーズ・ハイ

なつかしい小説でした。

文庫では、松尾たいこさんの装画の、いちばんきれいなところが、
帯に隠れています。
山の稜線。
見えるのは空と飛行機。

読みはじめるととまらなくなり
もう少しで、駅を乗り過ごすところでした。

これは、「日航機墜落事故」をモチーフにした物語です。

著者はジャーナリストだったというだけあって、
すばらしい臨場感。

読んでいる間、
現実と小説の世界がごっちゃになって、
何度か、
新聞を見ると、今、事故の記事が出ているような錯覚に陥りました。


日航機墜落事故が起こった年のことは
よく覚えています。

あの年、中学校の生徒会役員だった私は、
全校生徒に
「今年印象に残った10大ニュース」というアンケートをとり、
集計がけっこう大変でした。
(あの当時は第二次ベビーブームとかで、
今では考えられないくらい生徒数が多かったのです)

日航機の事故と、阪神優勝と、
夏目雅子さんの死が、トップ3だったと思います。

甲子園では、PL学園が全盛期で、
桑田選手と清原選手が高校野球界のスターで、

男の子たちは、夕焼けニャンニャンに夢中で、

レベッカが「フレンズ」を歌っていて、

バンドを組んだ先輩たちは皆ボウイのコピーをして、

紡木たくの「ホットロード」みたいな
危うい目の女の子がいっぱいいました。


小説とはまったく関係ないのですが、
読みながら、しばし、あの頃の空気を思い出しました。

書いてあることは、まさに
ある男の、ある人生そのものなのですが、

なつかしい小説でした。
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# by akuchixxx | 2006-06-15 00:06 | 本(横山秀夫)